長期投資において強い味方となるドルコスト平均法について解説します。
時間をかけてゆっくり投資することが、結果的に強い味方になってくれます。
その仕組みについて解説していきたいと思います。
コンテンツ
ドルコスト平均法とは何か
ドルコスト平均法とは、価格が変動する株やその他の金融商品を常に一定の金額で、かつ時間を分散して定期的にずっと買い続ける手法です。
この手法で金融商品を購入し続けた場合、価格が低いときの購入量は多くなり、価格が高いときの購入量は少なくなります。
一括購入の場合とドルコスト平均法を用いた購入方法の差について
ドルコスト平均法を採用するとどうなるのかを具体例を使って説明します。
まずは、普通に手元に100万円があって、株を一括で購入した場合で試算してみます。
株式を一括で購入した場合の例株式会社kumaの株式を100万円分買ったとします。
株式会社kumaの値動きは以下のとおりです。
年数 | 価格 |
---|---|
1年目 | 1,000円 |
2年目 | 800円 |
3年目 | 800円 |
4年目 | 200円 |
5年目 | 250円 |
6年目 | 100円 |
7年目 | 20円 |
8年目 | 100円 |
9年目 | 400円 |
10年目 | 500円 |
このような値動きをしたとします。
初年度の1株1,000円の株式を100万円分購入し、10年後に売却した場合、売却価格は50万円で、売却益は−50万円となってしまいました。
簡単に言ってしまえば、投資失敗ですね。
ドルコスト平均法で購入した場合の例
では、同じ100万円で、毎年10万円を10回に分けて購入してみます。
良い時も悪い時も必ず10万円分購入します。
年数 | 価格 | 購入株数 |
---|---|---|
1年目 | 1,000円 | 100株 |
2年目 | 800円 | 125株 |
3年目 | 800円 | 125株 |
4年目 | 200円 | 500株 |
5年目 | 250円 | 400株 |
6年目 | 100円 | 1000株 |
7年目 | 20円 | 5000株 |
8年目 | 100円 | 1000株 |
9年目 | 400円 | 250株 |
10年目 | 500円 | 500株 |
口数は10年間の合計で、8875株となっており、売却時の単価は500円となっています。
これを売却すると、4,437,500円となります。つまり売却益は343万円にもなります。
1年目よりも10年目では、1株あたりの価格は下がっているのにもかかわらず、しっかりと利益が出ます。
これが、ドルコスト平均法の最大の魅力です。
例の値動きでは、しっかりと利益が出ましたが、必ず利益ができるわけではありません。
高値の期間が長く、売却時には大きく値下がりしている場合は、当然元本割れのリスクもありますので、しっかりと売却のタイミングを見計らう事も重要です。
ドルコスト平均法の4つのポイント
ドルコスト平均法では、まとめると4つのポイントになります。
価格が上昇傾向、下降傾向のどちらのタイミングでも開始できる
ドルコスト平均法は、投資するタイミングを分散できるため、スタートタイミングを必要以上に見計らわなくても開始できる投資手法です。
必ずしも、底値でスタートしたからといって運用成績が最大化するわけではないため、いつでも始めることが可能です。
最初に大きな元手がなくても開始できる
一括で購入する場合は、最初の大きな元手となるお金が必要です。特に株式の場合は、1株から買うことはできず、少なくとも100株からのセットでないと購入出来ません。
ユニクロの会社の株を買う場合はなんと515万円からでないと買えません。(記事執筆時)
その点、投資を分散して継続するため、投資初期にまとまった自己資金を用意しなくても、毎月自分の家計に応じた金額を少しずつ投資できる点も、ドルコスト平均法のポイントです。
「貯金があまりなくて大きな投資に回せない人」「毎月10,000円なら大丈夫な人」など、どちらのタイプの人でもドルコスト平均法は向いています。
購入単価を平準化できるので、高値づかみを回避できる
ドルコスト平均法の場合、購入金額を固定するため、価格が上昇している場合は購入口数が少なくなり、結果高値づかみが回避でき、逆に下降している場合は購入口数が多くなるため、購入単価の平準化が可能です。
また、一括投資で購入してしまった場合のようで、値下がりの影響がダイレクトに響くリスクも回避ができます。
日々の価格変動に一喜一憂しないで投資を続けられる
毎月の購入額を決めて、定期購入し、あとは売却時のタイミングを見計らう程度で、日々の相場の動きをあまり細かく読む必要はありません。
そのため必要以上に相場に対して神経質にならずに済むのも特徴と言えます。また購入単価が平準化され、高値づかみを回避できるため、相場が大きく動いたからといって一喜一憂する必要がありません。
黙って定期購入を続けることが、リスクをヘッジし、効果を最大化させます。
ドルコスト平均法は投資の知識がなくとも毎月決まった額を買い続けるだけでいい投資方法になるため、初心者でも始めやすい投資となっています。
僕もこの投資法を使って投資しています。現在の実績を公開していますので、よかったら参考にしてみてください。
【運用実績を公開】つみたてNISA(21ヶ月目)で運用中のひふみ投信の実績公開!利回りは?評判を体当たりレポート
その後の運用実績はこちらから